不動産投資は区分?一棟?どっちがおすすめか。(個人的意見)

不動産系ブログ

不動産コンサルタントの高野です。

不動産投資、と一口で言っても色々な種類があります。

まず、現物不動産投資か、それともREITのような不動産投資信託なのか。これは投資手法の違いですね。

それから投資対象にも色々あります。一般的には居住用不動産をイメージすると思いますが、工場や倉庫への投資もありますし、ホテルやオフィスビルへの投資も存在します。

また、一口に居住用と言っても、戸建、マンション、アパートなど、そこから枝分かれします。さらにさらに細かくなると、マンションでも一棟マンションなのか、区分で1部屋を購入するのかと分かれていきます。ここまでくると不動産投資初心者の方は完全に迷子になってしまうかもしれませんね。

とはいえ、広げていけばこんなに色々な種類がありますが、多くの人が選択するのは現物不動産。その中でも「区分マンション」か「一棟アパート(またはマンション)」という選択肢の前で立ち止まるケースが多いのではないかと思います。

実際そのような相談は実に多くて、「結局のところ区分と一棟どっちがいいんですか?」というのはよく聞かれます。

区分も一棟もメリットデメリットがありますが、私個人としておすすめするのは「一棟不動産」です。区分マンションにもメリットはたくさんあります。たとえば、比較的少ない自己資金で始められる点や、金融機関の融資が下りやすいのもありがたいですよね。それに一棟に比べれば管理の手間も省けますし、流動性リスクで言えば一棟よりも全然低いと思います。

なのになぜ一棟不動産を押しているのか。

それは「稼げる額が違うから」そして「不動産投資家としてのスキルが高まるから」この2点です。

稼げる額ですが、区分マンションは1部屋からの家賃収入ですが、アパートやマンションは数部屋から家賃が得られます。小さいアパートだって、4~6部屋くらいはあるでしょう。区分マンションを購入して、仮に1部屋10万円の家賃で貸したら年間の収入は120万円です。一方、全部で6部屋あるアパートを購入して1部屋5万円の家賃で貸したとしても、年間でみれば360万円になります。

不動産投資に興味がある人は、お金を稼ぎたい、という目的の人がほとんどだと思います。それならばたくさん稼げる方に最初からチャレンジした方がいいのではないか、というのが私の考えです。

また、理由の2つ目に挙げた「不動産投資家としてのスキルが高まるから」ですが、実はこれが最大の理由だったりします。

1棟不動産は区分マンションと比べて、はるかに投資の難易度は高いです。管理会社が全てやってくれるから不動産投資家は何もせずOK、完全不労所得だ!みたいなイメージを持っている人が時々いますが、全くの間違いです。その考えで物件を購入して投資家になっても、かなりの確率で失敗します。

不動産投資は投資でもありますが、賃貸経営業という事業です。つまり、所有者は事業主です。自分が代表なのに他人に任せっきりでうまくいく事業なんてほとんど存在しないのではないでしょうか。

確かに管理は管理会社がやりますが、賃貸経営に関わる重要な判断は所有者自ら行わなければなりません。

古くなってきたけど大規模修繕はするべきか?なかなか入居が決まらないが家賃は下げるべきか?他に方法はないのか?という判断の連続なわけです。

区分マンションよりも一棟不動産投資の方が、所有者が決めなくてはいけないことが多いです。最初は失敗もするでしょうが、どんどん経験が積めます。経験は必ずスキルになるので、気づいたら不動産投資家としてのスキルが格段に向上しているはずです。

そうすると、次に物件を購入する際にも「この物件はいいな」とか「ここはリスクが高そうだ」と言った目利きができるようになります。

最初に書いたように、不動産投資をする人、またはこれから始めたいと思っている人の多くは、「稼ぎたい」からが主な理由にあるはずです。稼げるようになるには間違いなく経験が必要です。そのためには、最初からでも一棟不動産に挑戦してたくさんの経験を積むのが、なんだかんだ一番の近道なんじゃないのかな、と私は考えています。

ということで、決着のつきずらい「区分か一棟か論争」ですが、私は一棟不動産投資に一票を捧げたいと思います。

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