不動産コンサルタントの高野です。
投資物件を探している不動産投資家は世の中にたくさんいます。その中でもいい投資案件を紹介してもらえる人と、全然紹介してもらえない人がいるのをご存知ですか?今日は、どうやっていい投資物件を紹介してもらえる投資家になるのか考えていきたいと思います。
いい物件とは
まず、不動産投資における「いい投資案件」とはどのような物件なのでしょうか。なんでもいいならポータルサイトにいくらでも情報が転がっています。まずはどのような物件がいい投資案件に該当するのか確認しましょう。
水面下の物件
投資案件の中には公開物件と非公開物件があります。非公開物件は水面下案件とも呼ばれ、水面下の情報を中心に探している投資家さんも多いです。水面下の物件情報のメリットは、売主が広く売却募集をかけているわけではないので、検討者もそれほど多くなく、売主との交渉がしやすいケースがある点です。
ポータルサイトやネットに出ている公開物件だと、検討者が非常に多いです。そのため自分が検討を進めていても、突然出てきた検討者が購入に進んでしまい白紙になる、といったこともよくあります。
価格の値下げ幅がある物件
売主の事情によって売却価格が売り出し価格から下がる可能性がある物件があります。たとえば、売り出し価格が1億円の物件でしたら、売主の都合で急に早く売らなくてはいけなくなった、8,000万円でもいいから買える人を至急探して欲しい。みたいな内容ですね。このようなケースは実際によくあるのですが、不動産投資家からすると是非取得したい案件です。ただ、売主による値下げ幅の情報というのはポータルサイトやネットでは出ておらず、不動産会社のみ知ってることが多いです。
そのためこういった事情のある物件をいかに回してもらえるのかが不動産投資家としては重要になります。
融資がつきやすい物件
どんなにいい物件でも融資がつきにくい物件だと、投資案件として魅力は半減します。自分が購入するときに融資がつきにくければ、当然自己資金を多く入れなくてはいけず投資効果が下がります。それから、購入後次に売却する際にも、融資がつきにくいと購入者を探すのに非常に苦労するので、不動産でいう流動性リスクが高まります。
いい物件を紹介してもらえる投資家の特徴
いい物件の特徴としては、「水面下」「値下げ幅がある」「融資がつきやすい」等の内容があります。とは言ってもなかなかいつでも出てくる条件ではありません。限られた情報を回してもらえる不動産投資家になるにはどのような点に気をつけるべきか、今日は3つポイントを紹介します。
自分の情報を偽らない、隠さない
不動産投資家としていい物件を優先的に紹介してもらうためには、まずは自分の情報を隠さない、偽らないという点が重要です。もちろん個人情報は大事なので、なるべく隠したい気持ちも分かります。ただし、いい物件というのはやはり買ってもらえる可能性が高い人に回ってきます。「この人は全然情報を開示しないな」「本当に物件買える人なのかな」「なんだか怪しい感じだな」と不動産会社から思われてしまうと残念ながらいい情報は他の不動産投資家の元へいってしまいます。
資産や収入などは、確かに機密性の高い個人情報です。ただし、その辺りを包み隠さず開示しておくことで不動産会社からも信用されて、特別な物件情報を紹介してもらいやすくなります。
レスポンスが早くて丁寧
これは基本的なことなのですが、不動産会社とのやりとりを早く丁寧におこなうのが重要です。いつまでたっても返事がこない、返信が雑でポイントを返事になってない、という対応をすると、重要ないい物件情報を回してもらうのは困難です。実はこの不動産会社との「やりとりのスムーズさ」というのは意外と大事です。
私も不動産新規を含めた顧客対応をしていますが、面白いくらいに投資家さんによって対応が異なります。たとえば資料を送付したときに、すぐに「資料ありがとうございます!〇〇は〇〇ですか?」と積極的な対応の人もいれば、返信も音沙汰もなく数日後に突然「了解です」と一言返ってくる人もいます。
もちろんお客様なので、それについてとやかく言うことはないのですが、不動産営業マンも人間ですから、上記の事例をとってもやりとりがスムーズかつ気持ちがいい人にいい物件を紹介したいな、という気持ちになるわけです。
自分が買える物件を探す(高望みしすぎない)
自分が買える物件を探す、高望みしないことも意外と重要です。不動産投資は、物件単体の担保評価も重要ですが、投資家さんの属性も重要です。属性とは、勤務先や勤続年数、年収や資産などです。担保評価と属性状況などにより、どれくらいの物件が買えるか決まります。
時々、明らかに高望み、つまり今のその投資家さんの状況だと確実にその規模は買えないだろうなって物件を探している人がいます。ちゃんと自分が買える物件の範囲を理解し、その範囲内にある物件を探していることも、いい物件を回してもらうには重要です。
不動産会社としては、物件を紹介しても決まらないという状況は避けたいので、なるべく確度の高いお客様に紹介します。そのためには自分の買える範囲で探しておく、というのも実は大事な要素なんですね。
まとめ
不動産投資ではいい物件情報に出会うのが非常に大事です。ではどうやっていい物件情報を回してもらうのか、と言うことについて今日は解説しました。
今日解説した内容は非常に基本的なことですが、まずはこの基本をおさえて不動産会社と良好な関係を構築していって、いい物件を紹介してもらえる状況を目指しましょう。
それでは本日はここまで。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
株式会社 髙野不動産コンサルティング 代表取締役 / 不動産会社にて600件以上の仲介、6,000戸の収益物件管理を経験した後、物流施設に特化したファンドのAM事業部マネージャーとして従事。 現在は(株)高野不動産コンサルティングを設立し、投資家や事業法人に対しての不動産コンサルティングを行う。 / 保有資格 ・公認 不動産コンサルティングマスター ・相続対策専門士 ・宅地建物取引士 ・賃貸不動産経営管理士 など