学生マンションの空室対策(4月以降に空室を埋める方法)

不動産系記事

不動産コンサルタントの高野です。

投資用マンションの中には、「学生マンション」と呼ばれるものがあります。その名前の通り、学生が入居することを想定した賃貸マンションのことです。学生マンションの運用は入居期間が安定するなどメリットもありますが、タイミングを逃すと一年間空きっぱなしになるなどリスクもあります。

今日は学生マンションの投資運用について解説していきます。

学生マンションとは

学生マンションとは学生の入居を前提としたマンションです。そこから「学生専用マンション」と「学生マンション」向けに分けられます。学生専用マンションは学生しか入居できない物件で、学生マンションは学生が中心ではありますが、社会人の入居も認めている物件です。

学生マンションと一般のマンションの違い

学生マンションと一般のマンションの一番の違いは入居者の層です。学生マンションは入居者全員、またはほとんどが学生で成り立ってます。一方、一般のマンションは社会人が中心となります。間取りも学生マンションはほとんどが1Kまたは1R。一般のマンションは1K以上の間取り、1LDKや2LDKで構成されます。全ての間取りが1Kでも、学生ではなく社会人の単身者をターゲットにしているマンションもあります。

契約期間も学生マンションは特徴です。ターゲットにしている学校の学部、学科によって、期間が異なるケースもあります。たとえば、大学2年生からキャンパスが変わる学部もあって、その場合は2年生から4年生の合計3年間入居するのが一般的です。通常賃貸借契約は2年間が一般的ですが、そういった事情に合わせて1年間とか、3年間の契約にすることもあるのが学生マンションの特徴です。

学生マンションの特徴

不動産投資家にとって、学生マンションを保有することはメリットもあればリスクもあります。メリットは学生の入学や進級と、卒業時期がセットになって入居してくれるので、入居期間の見通しが立ちやすいのです。若い単身者向けマンションだと、単身者の様々な事情で退去されてしまうので、入居期間が読みにくい点があります。その点学生マンションは特別な事情がなければ在学期間中に退去されることはないので安心感があります。

学生マンションのリスク①大学の移動

学生マンションにはいくつかリスクがありますが、その中でも「大学自体が移動してしまう」というのは非常に大きなリスクです。そればかりは大学の都合なので不動産投資家にどうこうできる問題ではないので、最低限そういった噂がないかとか、希望者が減ってる大学じゃないか、大学は老朽化してないか、という点は購入時にリサーチしておきたいところです。

もしも大学がなくなってしまったら、賃貸のメインターゲットが激減するので、そこから空室対策をするのは非常に困難です。

学生マンションのリスク②入居のタイミングを逃すと埋まらない

学生マンションにとって非常に重要なのは「卒業生と入学生のタイミングを合わせること」です。たとえば契約上は3月末で契約終了となっていても、できる限り学生には早く退去してもらって、次の入居者が入れるよう準備しないといけません。卒業生が3月末ギリギリに出てしまうと、リフォームやクリーニングの期間を考えると4月スタートの入居が間に合いません。そのため、学生マンションを運用する場合は、とにかく卒業生と入学生のタイミングを合わせることが重要になります。

学生マンションの空室対策

一旦時期を逃して空いてしまった学生マンションを埋め戻すのは簡単ではありません。学生マンションの入居付けはタイミングが全てなので、時期を逃さずしっかりと客付対策するのが肝心です。

4月(入学)までに入居者を決める

学生マンションの空室を埋めるためには、卒業生と入学生(または進級生)のタイミングを合わせることが重要です。卒業見込みの学生には、12月または1月には案内を出して、早い退去を促します。多くの大家さんはそのお礼として、商品券のプレゼントや、最後の家賃を無料にするなど工夫をしています。迅速な対応が必要になるので、大家さんとしては秋頃には来春の入居者入れ替えについて管理会社と打ち合わせをしておくと良いでしょう。

4月以降に入居を決める方法

もしもタイミングを逃してしまって、4月以降に空きが出てしまったら、正直学生マンションでこの状況は非常に厳しいです。下手すると1年間は空きっぱなしになるかもしれません。

もしも4月以降も空室なのであれば、入居者ターゲットを変えるべきです。もちろん入学生や卒業生はあと1年しないと確実に入ってきません。

そのため、狙うべきは「既存在学生の住み替え」です。たとえば、あなたの持ってる学生マンションが「駅から近い」「築年数が新しい」という特徴があったとします。そうしたら、「駅から遠い」「大学がから遠い」「築年数が古い」というマンションの学生を狙うのです。

私の経験上、入学と同時に入居したけど、物件にどうしても許せない問題があって、5月、6月に新しい部屋を探しに来る学生さんというのは一定数います。そのターゲットを狙うべきです。

もちろん家賃や初期費用を安くするなど、その人の引っ越しを後押しする条件をつけてあげてくださいね。

まとめ

メリットもあるけどリスクも高い、今日は学生マンションについて解説しました。もし学生マンションの購入を検討している人はリスクを十分理解して、もし購入後入れ替えのタイミングを逃して空室に困っている人は、学生の住み替えを狙うなどして、学生マンション投資を成功に導きましょう。

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