不動産投資で自己破産しない方法

不動産系記事

不動産コンサルタントの髙野です。

私は仕事がら多くの不動産投資家さんと面談します。

もちろん、うまく軌道に乗せて成功している投資家さんもいます。一方、まったくうまくいかずに稼げてない人もいます。

稼げてないだけならまだいいのですが、金融機関から借入をしていて、その返済さえ厳しくなっている人もいます。

借金を金融機関へ返済できなくなってしまうと、最終段階では自己破産という結末もあります。

そうならないように、物件選びからきちんと行う必要があります。

つい先日も知り合いの税理士さんから不動産投資家を紹介してもらったのですが、その人の運営状況はガタガタ、あと数ヶ月でキャッシュアウトしてしまいでした。

なんとか立て直すための相談だったのですが、正直かなり険しい道のりだなと感じています。

さて、今日は不動産投資で失敗せず、自己破産なんかしないために知っておくべきことについて書いていきたいと思います。

これから不動産投資をしようと考えている人、すでにスタートして失敗してしまっている人、自己破産に陥る寸前の人、色々な方の参考になれば幸いです。

不動産投資で自己破産に至るケース

不動産投資でどのような状態になると自己破産にいたってしまうのか考えてみます。

不動産を無理なローンで購入してしまった場合

不動産投資において、ローンを利用して物件を購入するケースは一般的です。多くの場合、レバレッジ(借入金)を活用することで、少ない自己資金で大きな投資が可能になります。しかし、市場の変動や物件の入居率低下などにより、予想外のキャッシュフロー不足に陥り、ローン返済が困難になることがあります。特に、2020年のコロナ禍では、多くの投資家がテナントからの賃料減額要求や空室増加に直面し、返済に窮する事例が報告されています。これらのリスクは、投資物件の価値がローン残高を下回る「逆ザヤ」状態に陥ると、自己破産のリスクを高めます。

高値で不動産を購入した場合

不動産市場は景気動向や金利の変動、さらには政府の政策によっても影響を受けます。バブル期に高額で不動産を購入した投資家が、バブル崩壊後に価値の大幅な下落に直面し、巨額の損失を被るケースは枚挙にいとまがありません。例えば、2008年のリーマン・ショック後、日本国内でも多くの不動産投資家が価値の下落した不動産を抱え、返済困難に陥りました。高値で不動産を購入する場合、市場の動向を正確に分析し、将来的な価値の下落リスクを慎重に評価することが不可欠です。

物件選びを失敗した場合

不動産投資の成功は、物件選びに大きく左右されます。立地条件、物件の質、周辺環境、アクセスの良さなど、様々な要素を総合的に判断する必要がありますよね。例えば、人口減少が進む地方の物件や、古くてリノベーションが必要な物件を選んでしまった場合、入居者の確保が困難になり、結果として賃料収入の減少に繋がる可能性が高いです。2010年代に入ってからは、特に地方都市において、このような事例が散見されています。物件選びに失敗すると、期待したリターンを得られず、ローン返済が困難になるため、十分な市場調査と分析は欠かせません。

不動産投資で自己破産をしないための対策

では自己破産をせずに持ち直すためにはどのようなことをすればよいのでしょうか。

ローンの借り換えをする

ローンの借り換えは、返済負担を軽減する有効な手段です。特に、金利が低下している状況では、借り換えによって返済額を減少させることが可能です。例として、2010年代後半からの日本の低金利政策では、多くの不動産投資家が借り換えを利用して返済負担を軽減しました。ただし、借り換えには手数料や事務手続きが必要であり、またすべてのケースで借り換えが有利とは限らないため、詳細なシミュレーションと検討が必要です。

入居率を上げる

入居率の向上は、不動産投資における収益安定化の鍵です。入居率を高めるためには、物件の魅力を高めるリノベーション、適正な賃料設定、効果的な広告・マーケティングが重要です。近年、特に都市部では、デザイン性に優れた物件や、シェアハウス、コワーキングスペースといった新しいスタイルの物件が人気を集めています。これらは、入居率の向上に貢献すると同時に、物件の競争力を高めることにも繋がります。

物件を手放す

自己破産の危機にある場合、物件を手放す選択肢も考慮に入れる必要があります。特に、価値の下落が予想される物件や、維持管理コストが収益を上回る物件は、早期に売却することで、損失を最小限に抑えることが可能です。物件売却は、市場の状況、物件の条件、自身の財務状況を踏まえた上で、専門家のアドバイスを得ながら慎重に進める必要があります。

じゃぁ今自分の物件を市場にだすと、どのくらいの金額で売れるのか、という点も非常に重要です。常に自分の資産である不動産の価格は把握しておくようにしましょう。そのためには、定期的なポートフォリオの見直しがおすすめです。

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