アパートやマンションを上手に売却するコツ(ターゲット設定)

不動産系ブログ

不動産コンサルタントの髙野です。

弊社のお客様は全国各地にいます。そのため、扱う不動産も全国様々です。たとえば先日北海道札幌の物件に申し込みが入ったり、かと思えば東京23区内の取引も多いです。それから少し前は群馬県の物件売却もサポートしました。

人が動くエリア、一般的に都心と言われる立地の物件は購入を検討する人も多いので、価格設定等に大きなズレがなければ売却はわりとしやすいです。ただ、地方の物件だと探している人も減少するので、売却の難易度はやや高くなります。地方に加えて、地区古、入居率が悪い、といった悪条件が重なると、簡単には売却できないでしょう。当社にも「他社に依頼したけど売却できなかった」という相談が非常に多く寄せられます。そのご縁で地方の物件も何度も扱わせていただきました。

まず地方の物件を売るために重要なのは「ターゲットの設定」です。アパートやマンションを購入するのは、自分で住む家を探している人たちではありません。投資や資産運用を目的とした人たちです。その時点で、アピールする内容を変えなくてはいけません。たとえば「スーパーまで近い」というメリットも、投資家向けに売るのであれば「地域では有名な激安スーパーで、単身者向けの需要が高い」といった、ターゲットにとって価値のあるアピールをしなくてはいけません。まぁこれは基本中の基本だとして、ターゲット設定はより細かくすることが大事です。投資家、といっても実は色々います。「サラリーマン投資家」なのか「地元の企業が資産活用のために買うのか」とか、「地主が相続対策で購入するのか」と本当に色々あります。サラリーマン投資家には「銀行融資がつきやすい」とか「利回り何%で高水準」といった内容が目につきやすいものの、反対に地主にとっては興味のない表現かもしれません。たとえば地主は金融機関からの与信力が高いので、通常のパッケージのアパートローンではなく、さらにいい条件の融資を組むことが多いです。そうすると「銀行評価がつきやすい」というのは特に魅力に感じないケースもあります。利回りが高いという点も、現金を不動産に換えて資産の圧縮効果を図りたい、といった需要がある場合には、むやみに現金を増やすことは得策ではなく、やはりこちらも魅力に感じられないこともあります。

このように、まずは誰をターゲットにするのか。これが非常に重要です。そしてターゲット設定をしてからその先は、ターゲットに情報が届くまでの導線をより具体的に考えることです。たとえば、サラリーマン投資家がターゲットなのであれば、ベストな集客方法は何か。アンテナの高い投資家はセミナーやweb、SNSなどで物件情報を発信することで情報をキャッチアップするかもしれません。反対に地主や資産家はどうでしょうか。全員ではありませんが、地主や資産家は警戒心が強く傾向があります。なので、その人自身に新規でアプローチしようとしても難しいケースがあります。そういった場合は、地主や資産家が信頼している人に情報を届けてアプローチする、というも効果的です。たとえば、地主が代々付き合っていそうな歴史の長い不動産屋。それから地元の地銀や信用金庫、組合など。その人たちにリーチすることで結果的に情報がスムーズに行き届くことも珍しくありません。一見遠回りのようですが、ターゲットによって集客方法を使い分けるのが非常に重要です。

売りたい物件がなかなか売れない、と思っている人は、売却を依頼している不動産会社がどのようなアプローチをしているのか、誰をターゲットにしているのか、というのを確認してみることで状況が改善されるかもしれません。ぜひお試しください。

それでは本日はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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