不動産コンサルタントの高野です。
今日は所有不動産の資産分析についてです。
弊社は不動産コンサルティング会社ですので、よく顧客の資産分析を行います。
実はこの資産分析、非常に重要な作業なんですね。
不動産所有者の中には、自分の不動産の資産価値を正確に把握していない人があまりにも多い。
・何棟物件を持っている
・収益がどのくらい上がってる
・実質利回りが何%
このような話はよく聞きますが、非常に認識が甘い、そのような状況で物件を増やし続けてもデメリットしかありません。
まず、不動産の評価方法には複数の種類があります。
収益還元法や原価法、それから取引事例法などです。どの評価もそれぞれの理屈の元に成り立っているので、合っているまたは間違っているという話ではありません。
一時期サラリーマン大家さんの一棟マンション投資が爆発的な人気がありました。あれは結局、スルガ銀行などの一部の銀行が不動産業者と連携して不正を働いたりして成り立ったスキームなんですが、あの当時の物件の評価方法は収益還元法でした。
収益ばかり高く(しかも見せかけの収益の場合が多く。。)、土地、建物の価値が低い物件を当時買った人は、今物件を手放せずに困っています。
話はそれましたが、不動産の資産分析は非常に難易度が高いです。
土地の価値としては、今後の価格動向、近隣の取引需給バランスも考えるべきです。もちろん人口変動も考えなくてはいけません。
建物は、今後起こりうる修繕の内容とそのコストを正確に把握しないといけません。
このように、不動産について分析を行うと、意外と資産価値が高くないことに気付くケースがあります。
そうなったら資産組み換え、つまり、不動産の買い替えを行うしかありません。
しかし、年数が経って資産価値が目減りした「負」動産をわざわざ欲しがる人はどれほどいるでしょうか?
そうなる前に早めに資産の見直しを行うのがベストな選択です。
資産分析業務は、不動産コンサルティング会社や不動産鑑定事務所で請け負っています。
一般的な不動産会社は査定はできますが、資産分析は行ってません。なぜなら、彼らは資産分析を行っても一円にもならないからです。
将来的な負動産を抱えてしまう前に、早めに資産分析を行い、ご自分の不動産の本当の価値を見直しましょう。
株式会社 髙野不動産コンサルティング 代表取締役 / 不動産会社にて600件以上の仲介、6,000戸の収益物件管理を経験した後、物流施設に特化したファンドのAM事業部マネージャーとして従事。 現在は(株)高野不動産コンサルティングを設立し、投資家や事業法人に対しての不動産コンサルティングを行う。 / 保有資格 ・公認 不動産コンサルティングマスター ・相続対策専門士 ・宅地建物取引士 ・賃貸不動産経営管理士 など
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