不動産コンサルタントの髙野です。
昨日、経営者の知り合いからお招きを受けて、経営者のみで結成されるユニット「キング&プレジデント」さんの初ライブに参戦するために、池袋の「CLUB Mixa(クラブミクサ)」へ行ってまいりました。
いや〜すごい熱気でしたね。
ユニットのメンバーは全員経営者とのことで、年齢は50歳以上の方が多いと思いますが、とにかく元気です。
やはり経営者は元気ですね。自分も見習いたいです。
ライブに一緒に行った経営者の方(仮でI社長)ですが、この方も非常に素晴らしい方で、私の尊敬する経営者のお一人です。
以前からお仕事をご一緒させてもらう機会もあり、仕事ぶりをいつも勉強させてらもらってました。
ベトナムやフィリピンなどアジア諸外国に一緒に行かせてらもらったのもいい思い出です。
さて、そんなI社長なのですが、実は経営者でありながら不動産投資家でもあります。
それも凄腕、非常に優秀な投資家です。
かなりの額を稼いでいらっしゃいます。
(ご本人は、まだまだだよ、と謙遜なさってましたが。)
このI社長から大きく学ばせていただいたことの一つに「待つことの大切さ」があります。
待つことって、恐らく多くの人が苦手だし、腹を立ててしまうと思います。
プライベートでは待ち合わせに遅れてくる友人知人。
イライラしちゃいますよね。
仕事の面では、取引先からのレスポンスの遅さや、経営者にいたっては、社員の成長スピードについつい苛立つこともあるのではないでしょうか。
私も待つのは苦手です、基本せっかちな方だと思います。
このように、多くの方は待つのが苦手だと思います。
ですがこのI社長は、この「待つ能力」が非常に秀でているのです。
以前I社長がアジアのある国にビジネスで進出しようとしていたときの話です。
縁があって、その国の大手不動産企業の社長から、ある物件を紹介されました。
明らかに規模も大きく、それがI社長にとってベストな物件だったかは分かりません。
しかしI社長は迷うことなく、その社長から紹介された物件を契約してしまいました。
すごい決断力です。
ところがそれから数ヶ月たっても店舗はスタートしません。
不動産の契約はしましたが、店舗や人など他の準備が整っていないからです。
思いのほか準備が難航し営業はスタートしません。
しかし数十万円の家賃の支払いは毎月止まってくれません。
周りの人は心配して「もう…一旦解約した方がいいのでは?」と思いました。
しかしI社長は一向に解約しません。
すると今度は物件を紹介したその国の大手不動産企業の社長も心配し始めます。
「紹介して契約したまではいいけど…全然営業は開始されないし大丈夫か?」
もちろんそう思いますよね。
ですがI社長、やはり一向に解約しません。
I社長、物件は解約しないのですが、物件を紹介してくれた社長とは、その物件の件でアドバイスを受けたり、その他のことを通じてどんどん親しくなっていきました。
そしてそれからしばらくして、I社長はようやく物件を解約しました。
結局その物件は、最後まで店舗として営業開始るることはありませんでした。
はたから見れば、誰もがその事業投資は失敗だった、と思うはずです。
ですが、I社長はその物件を解約するときにはその大手企業の社長とすっかり親しい関係になり(来日されたとき、一緒に旅行に行ってました!)、普通の人なら絶対知り得ないような、現地の超貴重な不動産投資情報を教えてもらう関係性を作り上げてました。
それどころか、その大手企業を取引先として、I社長はその国で新規事業もスタートさせてしまったのです。
その国では、日本人が起業するのも簡単ではなく、ましてや現地の大手企業と組んで仕事をするなんて普通ならありえないことです。
I社長は、借りた店舗では営業は開始できませんでしたが、結果として超貴重な不動産情報の収集先、そして新たなビジネスパートナーを確保してしまったのです。
後で聞いたら、I社長は、借りた物件の内容自体はどうでもよかった、と言うのです。
それよりも、その大手企業の社長がわざわざ紹介してくれた物件を迷わず借りること、そこから得られる「信用」、それが大事なんだ、と言うのです。
そしてその物件をずっと我慢して借り続けることで、紹介者の社長自体も「大丈夫か?自分が紹介した物件なのに。」と心配してくれるようになり、自分がいい物件だと紹介した物件を、自分を信じて解約せずに借り続ける姿勢に、「信頼できるやつだ、力になってやろう」と味方に引き寄せることができたのです。
少し長くなってしまいましたが、ビジネスでも不動産投資でも、この「我慢して待つ」というスキルは欠かせないものだと思うのです。
不動産投資であれば、地価の上昇に目をつけて購入したのなら、焦らずゆっくり待つことが重要です。
少しずつでも地価が上がっているのであれば、そのうち賃料も上がる可能性があります。
賃料には遅効性という特徴があり、地価の上昇に対して、少し遅れて上昇の波がやってくる傾向があります。
賃料が上がれば収益性も上がります。
収益性が上がれば、売却時の価格も当然上がります。
だから待つのです。
3年で上がらなくても、5年6年待つ。場合によっては10年待つ。
という覚悟を持って臨む姿勢が正しい場合もあると思います。
実際に、10年前に購入した物件の価値が1.5倍近くになって売却した、という方を私は数多く知っています。
「我慢して待つ」
不動産投資の世界にも通じる、非常に大事なスキルだなと感じさせられました。
私も意識して今後のビジネスに活かしていきたいと思ってます。
p.s.
とはいえ、「そもそも自分が保有している不動産って上がる見込みあるの?それともないの?」と分からない人もいると思います。
そのような方には、弊社では物件ごとに個別に調査、分析して「不動産分析レポート」という形でお渡ししています。
不動産のことで相談してみたい、という方は是非お気軽に相談してみてくださいね。
株式会社 髙野不動産コンサルティング 代表取締役 / 不動産会社にて600件以上の仲介、6,000戸の収益物件管理を経験した後、物流施設に特化したファンドのAM事業部マネージャーとして従事。 現在は(株)高野不動産コンサルティングを設立し、投資家や事業法人に対しての不動産コンサルティングを行う。 / 保有資格 ・公認 不動産コンサルティングマスター ・相続対策専門士 ・宅地建物取引士 ・賃貸不動産経営管理士 など